HACCPとは

 
 

HACCPは、Hazard Analysis and Critical Control Point (危害要因分析と必須管理点)の頭文字をとったもので、ハサップまたはハセップと発音します。  

生まれは宇宙食

アポロ計画で宇宙飛行士が食べる宇宙食の安全を高度に確保するために、NASAが食品企業、軍と共同で開発した手法が原点になっています。それ以前の安全確保といえば、最終製品の抜き取り検査によるものでした。この方法で1000個の製品中50個を試験して「安全」という結果が出たとすれば、ある程度の安全性が期待できるでしょう。しかし残りの950個が安全である保証が得られた訳ではありません。1000個に1個だけ危険な製品ができてしまっていたら、100個試験しても見つかる可能性は10%でしかありません。

機械製品と違い、食品は試験したら封を切ってしまうだけでなく、あえて腐らせて微生物の有無を確かめます。なので、もう使う(食べる)ことができません。 500個検査しても50%。 国家の威信がかかった月往復に持って行くには十分な安全性とは言えません。この方法では、いくら調べても本当の安全性は保証されないことが分かってしました。

どうしたいいか、別の考え方が必要になりました。

 

写真提供:NASA