閾値(いきち、しきいち)なんて聞き慣れない言葉だと思います。変化が現れるのに必要な最小量をいいます。水に溶かした砂糖を甘いと感じるには、人にもよりますが、0.2から0.5%くらいが必要だそうです。それ以下だと、甘みを感じない。これを砂糖の味覚感知の閾値といいます。それ以下では、「ないのと同じ」になります。
化学物質の毒性にも閾値があります。「ほんのわずかでも、毒は毒」という考えもうなずける気がしますが、そうではありません。毒性のあるものを量を変えて実験動物に投与し続けます。1日に100ミリグラム食べさせたら半分が死んで、10ミリグラムだと10匹に1匹が死んで、1ミリだと