2011年1月、アメリカのオバマ大統領は食品安全強化法（Food safety modernization act）に署名しました。これは食品安全を統括している食品医薬品局（FDA）の権限を強化し、食品安全行政を現代化したものです。

法案として議会を通過したものの、膨大な内容を含んでいるため実際の条文の制定には長い時間がかかっています。2018年になっても、まだでき上がっていないところがあります。

1. 102条　登録情報の更新の義務化
   

2. 103条　食品の予防コントロール
   

3. 105条　農産物の安全基準
   

4. 106条　意図的な異物混入の予防
   

5. 201条　FDAの発見・対応能力の向上
   

6. 301条　外国供給業者検証プログラム
   

7. 306条　外国食品施設の検査
   

8. 307条　第三者監査制度
   

その中で、HACCPを発展させたのが予防コントロール（Preventive Controls, PC）です。103条では、動物用の飼料を除く食品に関するPC ( Preventive Controls for Human Food, pchf) が規定されていて、この中にはHACCPが丸のまま取り込まれ（ごくわずかな変更はありますが）、HACCPの弱点を補う補強がなされています。

PCをおおざっぱにでも理解するには、かなりの勉強が必要です。しかしHACCPがわかっている方には、HACCPの弱点を補うための補強の部分、PCに加わったプラスアルファだけがわかれば、概要は理解できます。このセクションは、そのような方を対象に短いページでPCを理解していただくことを目的に作りました。

2018/6/17