食品微生物学・食品安全学研究室の紹介

 

私たちの研究室は、2002年の応用生命科学部の開設と同時に、田中信正教授、浦上助教授、小長谷助手というスタッフで出発しました。

田中教授は開設に合わせて在米生活を中断して、新潟薬科大学に赴任しました。彼は、最も恐ろしく、最も制御の難しい食中毒菌であるボツリヌス菌の専門家であり、その食品中での制御の研究に大きな実績を持っていました。また、食品安全を守る最良の方法であるHACCPの専門家でもあり、日本のHACCPがあるべき姿から離れていることを憂慮していました。そのため、彼は在米中から日本HACCPトレーニングセンター理事長として、日本での「正しいHACCP」の普及に努めていました。新潟薬科大学に赴任し、ボツリヌス菌の研究、学生教育やトレーニングセンターを通じての「正しいHACCP」、「世界に通用する食品安全」の「伝導」に努めました。最近では食品産業だけでなく法律にも、日本流ではなく国連のコーデックス委員会が推奨するHACCPが取り入れられるようになりました。私たちはそこには田中先生の功績が大きいと誇りに思っています。

田中教授は06年3月に退職し、アメリカに戻られました。そして、残念なことに07年2月に他界されました。

そして現在は教授・浦上弘、准教授・西山宗一郎、教授・重松亨の3名のスタッフが、田中教授の遺志を継いで教育、研究を行っています。その中身を分かっていただくために、また私たちの考えている「食品安全」を発信するために、このホームページをつくりました。