重要形質のゲノム解析

植物の大きさはどのように決まるのか?

植物の大きさがどのようにして決定づけられるのかは、まだ多くの謎が残っています。私たちは、ソバにイオンビーム・γ線などを照射することで得られた多数の矮性を示す突然変異体(図 3)を分子遺伝学的に解析し、植物の大きさがどのように決まるのかの原因を探りたいと考えています。得られた成果を活用することで、ソバの草型改良による安定・多収性品種を育成する上での基盤技術の開発を目指しています。



図3 突然変異処理により得られた様々な矮性変異体

Aは、播種後2ヶ月後におけるダッタンソバ(Fagopyrum tataricum)の生育の様子を示したものです。Bは、Aに突然変異処理を行うことで得られた、矮性変異体の播種2ヶ月後の生育の様子を示したものです。Cは野生型、Dは矮性変異体の節間の横断切片を示したものです。現在、矮性化の原因となった遺伝子を、野生型の全ゲノム解析と突然変異体のリシーケンス解析を行うことで探索しています。白スケールバー: 10cm、黒スケールバー: 300μm