食品安全学の授業
これから、このブログに教員も参加します。ちょっと硬い話になるかもしれませんが、我慢してください。
6月8日に、食品衛生法が改正されました。文字どおり、「衛生的に作った食品でなきゃダメだよ!」という法律です(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3149864007062018PP8000/)。
今回の改正には、自主回収の報告義務や許認可制度の整理などが盛り込まれていますが、いちばんの変化は、HACCP(ハサップ)の義務化に向けて動き出したという事だと思っています。HACCPは宇宙食をつくるために開発された手法で、安全な食中毒を起こさない食品を作るための製造工程の管理手法です。当初はHACCPを2020年に義務化するための改正だったのですが、進めていくうちに義務化が制度化にトーンダウンしました。しかし、ゆくゆくは町の食堂も含めたすべての食品事業者に義務化されます。
応用生命科学部では、「食品安全学」の授業でHACCPを教えています。グループ・ディスカッションで模擬的な製造工程を作り、それを学生が発表します。14回の授業のうち、ほぼ半分がディスカッションとプレゼンテーションです。
食品安全学でのグループ・ディスカッション
プレゼンテーション
この授業は、食品衛生法が定める「HACCPシステムについての講習」に相当するので、もう700人近い学生にその認定証を渡しています。実際にそれを生かして、職人企業で働いている卒業生もたくさんいます。この認定証も法改正に伴って「HACCP管理者」という名前に変更する予定です。
食品安全学研究室
食品ビジネス分野
教授 浦上 弘
投稿日時: 2018年06月09日 (土)
カテゴリ: 講義紹介